溺れる花火
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あらすじ
”魔性の””彼女””に出逢った俺は、欲望に溺れる… 背徳の新連載!!”
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みんなのレビュー
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未練の漫画
ちょうど19歳頃の男って性欲の塊ですよね。
大学で一人暮らしになり、高校時代の彼女とはあまり会えなくなり、しかも彼女がH好きじゃないとかで、アッチは欲求不満なのに、変なロマンチシズムで別れられなかったり。
そんな所に、ひょいと現れた年上のお姉さんが、自分の欲望を満たしてくれる。
でも彼女への罪悪感で素直になれないという。
彼女が病気という特殊な条件を除けば、
よくある話。
もうね、浮気する以前に、「自分ばっかり我慢してる」とかいう恩着せがましい気持ちが湧いてきた時点で、とっとと別れてあげればいいんですよ。誰も得しない。
ほんと夏澄の説教がどれもこれも鋭く的を得ていてすごい。
えっちがあまり好きじゃない人は19〜20歳の男とは付き合うべきじゃない。
この話の主人公みたいに隙があれば誰とでもやろうとするから、付き合ったって性病移されるだけで何もいいことない。
この年頃の滾った男は夏澄のように色々と割り切った大人の女性に遊んでもらうのがちょうどいい。
まぁ夏澄も病んでるんだけどね。両親が離婚問題で揉めたって時点で、恋愛依存始まってただろうし。
主人公にとってあまりに都合が良い女を演じることができるのもそのせい。
最後のシーンで、主人公の手には消えない傷と結婚指輪があるけど、夏澄の残したものって何もないんですよね。
そこが花火みたいだという例えは上手い。
綺麗だけど実体がない。
溺れてる海も暗くて、中にいるのは誰だか見えないんです。
主人公には夏澄自身は見えてないってことじゃないでしょうか。
ついでに小秋のことも… 本心が分かった途端、○そうとしたしね。なんで俺が死ななきゃならないんだ、って。いや、しねよ笑
小秋はこの男への執着さえ手離せば、心穏やかに暮らせる気がする。
最初から相手の男など信用せず、力ずくでも捕まえて手綱を握る強い女が妻の座に収まるんですね。
ロマンはないけど、旦那は感謝すべきですよね。どうしようもない自分の子供を命がけで産んでくれるんだから。
最後にすれ違ったのは幻覚か本物か分かりませんが、夏澄にも既に子供がいるでしょう。
短編のようですが、ストーリー自体は恐ろしく遅い展開で、心理描写が長い叙情小説みたいな感じです。
純文学でもそういうのがあるけど、言ってみれば単に、どうしようもないしょーもない男の未練の話です。by ミサいる- 48
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5.0
溺れる
主人公の男がクズだとかゲスだとか、まあ、異論はないけれども、男がみんな泳太みたいかどうかは別として、泳太が体現している「要素」は、多くの男が持っているものではないか、という気がする。
それは、どうにも抑えられない性欲だったり、勘違いのロマンチシズムだったり、安っぽいヒロイズムだったり、自分でも気づいていないナルシシズムだったりで、その全てが否定されるべきものなのかも、難しい。
いずれにせよ、若い男の極めて普遍的な弱さを結晶化したような泳太の造形は、見事だと思った。
それに比べて、女は、という話だ。
もう、強すぎるし、怖すぎる。
別に初めて感じたことではないが、私のような男は、女には、絶対に勝てない。
泳太を取り巻く女たちは、全員が別の種類の怖さを発揮していて、その多彩な描き分けが、素晴らしい。
「闇金ウシジマくん」の中で、「ホストの寿命が儚くて短いのは、光り輝くホストより、女の闇が深く暗いからだ」という台詞があった。
そのとおりだと私は思う。
ときに、私たち男はただ、泳いでいるつもりで、溺れることしか出来ない。
女たちによって作られた、深くて暗い、幻想の海の中で。by roka- 8
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5.0
意味深いマンガ
読み続けるうちに
ん?となる所があるけど
あぁそう言うことか…と。
上手く心情心理を表していてて
最後は何とも言えない気持ちになる。
この人のマンガはどれも奥が深くて面白い。
色んな意味で意味深いマンガです。
by サクラななゆうちゃん- 16
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5.0
人の弱さを
人の弱さを、この作者は実にうまく表現できる人だと、この作品を読んでもつくづく思いました
もっともっと皆に知られて欲しい作品ですby あちねこ- 18
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3.0
様々な角度で胸が痛みます
まず、私はあまり沢山の漫画を読むほうではありませんが、この作品は素晴らしいと思います。
20歳前後の若者という生物を等身大で表現されているように感じます。この位の年齢って、よくも悪くもこういう感じだったよなって思います。
ガラケーでメールでやり取りしているところも自分の青春時代と重なりノスタルジックな気持ちになります。
また、繊細な描画のタッチが夏の恋の儚さや若者の浅はかな恋愛感情などとマッチしていて感情移入しやすい要素となっていると思います。
そして、大変個人的なことではありますが偶然にも私の4歳の娘も小秋と同様に病気を抱えており、年頃になり恋人ができたらこんな思いをする日がくるのかなと思うと親としては胸がつぶれそうな思いがします。
小秋がまた入院することになり泳太が正直うんざりした気持ちになったという場面ではとくに胸が痛みました。
しかしそれがおそらく等身大の若者の思考なのかなと思います。そう思うと余計に胸が痛みますが...。
なんというか、あまりにリアルなので将来の参考になったような気がします。娘よ強く生きるのだ。辛い経験も糧にせよと勝手に拳に力が入ってしまいます。
娘の事と重ねると胸が痛みますが、それだけ巧みに人物の心理が巧みに描けているのだと思います。作品としては好きです。
ありがとうございました。by 匿名希望- 4
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4.0