みんなのレビューと感想「砂時計」（ネタバレ非表示）

名作

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ずっと読みたいと思っていたものの、おそらく涙、涙の物語なのかなぁと思っていたので、1人で静かに読める時期を見計らっていてやっと読むことができました。全10巻ですが、9、10巻は番外編や特別編の詰まったものなので、本編は8巻までです。読み終えた今はあの物語がたった8巻だったのか、と思えるほど深い内容で、ページを進むたび自分の人生も振り返ってしまったり、激しく感情移入してしまったので、たくさん涙を流しながら読みました。12歳で最愛の母親の自死という抱えきれないほどの痛みを背負って、それでも気丈に前だけを向いて強く逞しく生きていける人なんてそういないのではないでしょうか。周りの大切な人に何かあるたびその傷が抉られ心を痛めて、大悟に半ば依存のような形で寄りかかってなんとか立てていたのに、その大悟を潰しかけていると感じて自ら身を引いた。この別れが長い長い間杏を苦しめることにはなったけど、この決別がなければ杏が1人で母親の自死を乗り越えて許す事は出来なかっただろう。最後の最後までなんとかまた杏と大悟の人生が交わることはないものかと願ったもののもう2人はそれぞれの道を歩んでいくのだと思った最終章。かなりびっくりする展開に若干拍子抜けしたものの、モヤが晴れるような終わりで心が軽くなりました。

はまりました

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ストーリーにはまりました。でも、ちょっと精神的に不安定なヒロインって、面白いんだけど好きにはなれなかったな

ストーリーがよい

セクシー田中さんからタイトルと表紙に惹かれてこちらに来ました。砂時計をモチーフにする発想が素敵。田舎のあるあるも。

おもしろい

最初からどんどん読んでしまいました。
主人公の気持ちもすごくわかるし、なんだか切ない部分もあり。とてもおもしろい作品です。

懐かしい。昔の漫画は原作がしっかりしてて長期続いても楽しんで読める
ドラマ化もされた色褪せないお話。
作者の方に敬意を。

納得のストーリー

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1人の少女が自分にはどうにも出来ない辛い事も乗り越えて、時には回りくどいようにも思えるけど、タイトルの砂時計のように、ゆっくり確実に時を刻んで進んでいくストーリーが大好きです。
ちゃんと大人になって幸せになるところまで描かれているので納得のストーリーです。

引き込まれる

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暗い内容だけど引き込まれます。大人になった杏が大悟の勤務先の小学校にこっそりいって、生徒とふれあい、そのあと自殺未遂。で、大悟と再開し結婚。泣けます。

これを読むと苦しくなります。でもなぜか読み進めてしまう。芦原先生の書く登場人物たちの繊細な心を見たくなるからかもしれません。

植えつけられた傷の重さは

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作者の芦原先生が、作中のコラムなどでよくこの主人公やその母について、
「この子には本来なら『ヒロインのライバル』として位置づけされるようなキャラに盛り込むような性格を設定してしまったので共感されにくいかも」なような事や、
「『砂時計』で自己主張の強い主人公を描いてしまったので、もうそういうキャラを描けない、描きたくないと思った」
「繊細と傲慢は紙一重、むしろイコールだと思っている」……などと書き残していらっしゃいます。
先生ご自身も、この生死や命、生きていくことに焦点を当てたテーマは相当描き切るのにきつかったのではないでしょうか。
それは読んでいてもひしひしと痛いほど伝わってきて、似た経験をしている人やこの主人公と性質が割と近い人には相当突き刺さる作品だと思います。
時にはそれは、読み続けるのをやめてしまいたくなるほど重く心を突き刺しのしかかります。
直視するのをためらうほど、人が生きていく上で目を背けたくなる、人に見せたくない『自分の弱さ』『弱点』『心のいちばん柔らかい部分』をこれでもかと描いているからではないのかなと私は思っています。
なので、心が弱りきっている時に読むのはちょっとお勧め出来ないです、個人的に。
けれども一度読み切ると、時間が経ってまたいつかふと読みたくなる、そしてその時の自分でまた感じ方受け止め方が変わる、そんな風に訴えかけてくる作品です。

ただ単にキュンとくる読んでて楽しい恋愛ストーリーではなく主人公の母を無くした辛さなどに向き合っていくところ、深いストーリーで泣けます