ヘブンの天秤

あらすじ

「救い」って、何? ここは天使達が住む世界・ヘブン。今日も天使達が、神と人間を繋ぐため奔放している。そんな中、主人公・メロは天使鑑定で堕天使という結果が出てしまう。しかし、メロの額には「神に仕える者の証」である刻印が記されたまま。そこでメロは天使長の命により、人間を20人救うことに。20人救えば、きっと天使に戻れるはず・・・ 希望を胸に、メロが降り立った先には、「闇」を抱えた迷える人間達がいて・・・ 21歳の鬼才・浄土るるが描く“新世界”が、あなたの脳内を揺さぶり問いかける――「正しい」って、何?

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    存在するだけで意義がある作品の一つ

    単に作品としての完成度や部数だけで測れないマンガが、日本には数多あります。
    はだしのゲン、デビルマンなどを筆頭に、
    「描けて読める環境があること(確実に物議を醸すとしても、国や出版社が出版を認めるだけの表現の自由がある事を示している)」
    「描く事で受けるデメリットを甘受するほど、問題意識を持った作家が存在すること」
    を証明する作品たちです。例として挙げた2作は完成度も高く、社会的評価を確立しているので、「こんな子どもでも書けそうな絵にそんなご大層な」と苦笑する方も多いでしょう。
    でもこの「ヘブンの天秤」がどんな話か、読んだら納得します。るる先生にしか描けない、この絵でなければ到底完読できない、神と信仰の不条理の核心へ切り込んだ作品です。
    そしてこの作品を公開できている、「めちゃコミック」の、現時点での素晴らしさを改めて実感しました。買収元の投資会社の、悪影響がないことを切に願います。

    • 0

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