彼女は宇宙一

あらすじ

「ソウタくんのことは地球人で一番好きだよ」 落とした彼女は、面倒な女なのか、もしかして宇宙人?性悪男子×最凶女子のSFラブファンタジーを描いた表題作。普通の女の子でいたいのに、カロリーを巨大化パワーに変換して怪獣と戦う改造人間・あいちゃんの苦悩を描いた『カロリーファイターあいちゃん!』など、月刊コミックビーム発表作に、話題の自主制作漫画雑誌『ユースカ』(ジオラマブックス)掲載作を収録した待望の初ストーリー漫画作品集。

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    突出した奇異なバランス

    ネタバレ レビューを表示する

    とても素晴らしい作品集だと思ったのだが、上手く言葉を探せなかった。
    ここまで言葉が出てこないことは珍しい。
    私は自らの言葉の乏しさに久しぶりに失望した。
    何なんだろう、これは。

    多分、突出しているのは、バランスなのだと思う。
    登場人物(特に女性)の切実な感情や、繊細な揺れといったものを、決して重くならない中で、かといって軽々しくでもなく、あくまでゆるく、ふわっと、スライムのような質感で描く、という絶妙なバランス。

    本当はもっと「笑えない」類のシリアスな物事が、SFだったり、巨大ヒーローだったり、UMAだったりによってある種のパロディ的な方向に緩和されているが、ポップな中で、核となる生傷の痛みのようなものは鮮やかに息づいたままである、という奇異なバランス。

    天秤の両方に同じものを載せてつり合っている、という種類のバランスではなく、小さな金塊と巨大な綿あめでもってつり合わせているような、その独特のバランスが凄い。

    そういったバランスが多分に、論理的にでも計算づくでもなく、感覚的に積み上げられていて、いささか差別的な言い方になるが、実に女性的な漫画だと思った。
    「枕草子」が当時、女性にしか書けなかったように、こういう漫画というのはおそらく、男性にはなかなか描けない。
    その感覚的な部分というのは、本質的には言語化と相容れないものであって、私なんかの言葉が追いつかないのも、それと無関係ではないと思われる。

    私はとにかく「ツチノコ捕獲大作戦!」が大好きで、何度も何度も読み返した。
    それは多分、これが「したたかな女の子と情けない男の子」、両方の本質を鋭敏に貫いた話だったからだろう。
    幻想を見るのも夢に破れるのもいつも男の方よね、というひとつの本質を、あり得ないくらい的確に、これ以上ないくらいミニマルに、悲劇と喜劇の完璧なバランスの上で成立させた、離れ業的な傑作である。
    これ以上に素晴らしい短編漫画のラストシーンを、他にほとんど知らない。

    by roka
    • 3
  2. 評価:5.000 5.0

    彼女は…

    いるよなーーー、て男と女の話かと思いきや…。
    彼女は自称宇宙人で男を手玉に取りたいだけのイタイ女かと思ってたけど、、、

    • 0

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