4.0
いろんな意味で大人向けかな
歴史モノに篠原先生お得意のサスペンスが絡み、史実と創作の絡ませ方がまた絶妙な作品です。
昔の作品に比べ、人物の描き方が全体的に丸みを帯びてきていて、漫画家篠原先生の歴史を感じました。
歴史モノが好きなのでマンガ、映画、小説と色々見ますが、この時代はやはりキリスト教徒目線の物が多く、オスマントルコから見るあの時代、という視点が面白いです。
途中、エジプトが舞台のシーンでピラミッドが現在に近い状態で描写されているコマが一瞬あり、「天は赤い・・・」の時代からの繋がりを勝手に感じて感動しました。
この作品が大人向けかな、と感じた点は、天は赤い・・・は登場人物たちが皆感情豊か、表情豊かで読み手が分かりやすく、一喜一憂しやすいのに対し、こちらは登場人物たちの表情、感情が控えめで、皇帝がカッとなって駆け出したり姫が泣き喚いたり超人的な力を発揮したりしないし、頑張ってもなかなか思うようにならない、よりリアルな世界感だからです。
読み手が色々と思いを巡らせながら味わって読む作品です。
続きが気になるので、更新を早くしてほしいです。完結していないから星は4つ。
- 50