3.0
ネタバレあり
主人公ヴィオラの基本性格はポジティブでシビア、現実をしっかり把握したドライなもので非常に笑える。
ただ、使用人に混じってお仕着せを着てまで働くのは本当にやられたら「万一怪我でもさせたら、肌が荒れたら」と気を揉むし、迷惑だろうと思う。
まあそこは漫画だし、楽しそうにしているのでいい。
無理なのが公爵。
セレブなデートやオートクチュールのドレスや宝飾品をホイホイ買い与えるなどは価値観の差を表すためのエピソードとして良かった。
しかしとにかく公爵の身勝手が目につく。
絶世の美男子らしいけれど「但しイケメンに限る」も効かない「イケメンだろうと絶許」な行動の数々。
愛人と別れたから主人公と同じベッドで寝たい。
それで予告もなしにゾロゾロ同僚や部下を連れてきて「朝まで」接待させる。
やっと帰ったと思ったら座る間も無く自分の両親、つまり主人公にとっての義両親の接待。
オールで二夜連続接待をこなした主人公が寝室に簡易ベッドを運び込む時間を奪うためにこのしわざ。
それで疲れてすぐに寝入った主人公を覗き込んで「ヴィ…ヴィー? 本当に寝てる」いや当たり前。
更に自分の欲を押し付けようなんてよく思えたな。
朝っぱらから「新しい花を持ってきたから起きろそして褒めろ」
しかも勝手に部屋に入って揺さぶって起こしてまで。
晩餐ができる時間に「今すぐ来てください!」で引っ張って行くのは自分が愛人と住んでいた別棟の頼まれもしない内装工事の完成を見せるため。
愛人疑惑再びで、前の愛人にベタベタだったのを棚に上げて「ヴィオラがいる限りそんなことはしない!」とか叫んで、別棟で寝ていた主人公をまた揺さぶって起こして、寝起きなのに馬に乗せて「飛ばしますからつかまって」…はぁ?
よく寝てるところを唐突に揺さぶって起こすって私にとっては考えられないくらいの無礼。
絵柄が綺麗で丁寧だから最初はお飾り妻ライフを楽しく読めたのに、公爵の行動に引っ掛かりを覚えだして一気に冷めた。
自己中なお坊ちゃんのグイグイアプローチ、少女漫画だから実るんだろうけど、キュンポイントがゼロで残念。
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7
誰かこの状況を説明してください! ~契約から始まるウェディング~