5.0
ワクワクできる
ファンタジー要素が「他人の心の声が聞こえる」というものだけなのだが、それがうまく機能していてとてもテンポが良い。
主人公が一方的に聞けるだけなのでヒーローの葛藤が手に取るようにわかるのが楽しい。
お互いに「伝わっていないと思っている」「伝わるからこその」葛藤を抱えていてスルスルと読み進められる。
虐げられていた末姫という立場も、よくある萎縮した女性を救うヒーローのためというだけでなく、政略結婚の理由として機能している。
若い英雄の孤独や葛藤にも共感できる。
ハッピーエンドを素直に応援できる物語だと思う。
- 3
陛下、心の声がだだ漏れです!