5.0
どれも心当たりのある
円さん、佐和子さん、千代さん、それぞれ出会う男の種類は違うんですが、なんだかどの男にも心当たりがみんなあるのではないでしょうか。それらの男は、一概にダメ男とは言えず(まあ、よくいる普通の男性という場合も)、恋の需要と供給があっていない場合なだけであったり、単に理想の恋愛ではないという意味で、「ダメ恋図鑑」というタイトルにとても納得です。
例えば佐和子さんの同棲している彼は、甘えん坊でずうずうしくて、だらしなくて、勝手ですが、そんな彼を叩きのめしながらも彼女は切りません。そんなダメ男をどこか許してしまうのですが、多分そんな恋自体をダメだなと思っているんですよね。千代さんだって、王子様になろうとする彼は健気です。でもそんな彼との現実は(漫画なのに)必ずしも漫画のような美しいものではない。当たり前なのですが、そこにその度に幻滅しては、理想を追い求めるようなダメな恋を続ける千代さんがいる…。
このシニカルな笑いがたまりません。あとで自分も変わらないと思いながら、笑ってしまう。でもそんな3人がどっぷりハマって盲目になるような恋も見てみたいと思ってしまうのは、私だけでしょうか。
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深夜のダメ恋図鑑