まんが読むためさんの投稿一覧

11年後、私たちは

読後感は悪くないが物足りない

ネタバレ レビューを表示する

トレンディドラマ感と水戸黄門的な勧善懲悪さの全体的に昭和の雰囲気が懐かしく、全話読ませていただきました。

最近の漫画は、考察や解説が分かれるような、心身ともにエグいものや善悪が複雑な設定が多く、後味に難しさを感じるものが多い印象を私は持っていますが、この漫画は設定が単純でわかりやすく、話もストレートに進むので読後に何かを残すような感じはありませんでした。
最後まで昭和のトレンディドラマ的にご都合主義的なパターンで行き、驚くような展開はまっていませんでしたので、物足りなさはあります。
ご都合主義というのは、最大なものは課長が白馬の王子的な存在で売れ残っている現実です。番外編でその点を描こうとしているかもしれませんが、どんな理由をつけても難しいと考えます。気配りができて誠実で、背が高くてスマートで、仕事ができて女性にだらしなくなくて、それでいて自分の気持ちを誠実に正直に伝えることができて、インドアだったり孤独を好んだりするわけでは決してなく、社交場にもしっかり顔を出すそんな人があの年齢まで残っているとしたら、何かしらの理由があるはずですね。他にも、優と千鶴が別れる理由、それに伴って優が執着する理由などが、１１年の交際歴のわりには中学生みたいでピュアすぎる理由で、信じ難い設定です。

以上のように物語の根幹や重要人物の設定がご都合主義に感じましたので、星は２つの評価でした。

無料ではなく課金して拝読しましたので、相応に評価しました。