5.0
魔女vs神聖魔法
面白くて、何度も読み返しています。
元侯爵のアルトール家。すっかり衰退して、没落貴族となり、19歳の時エステラは父を失くして、1人きりに。残されたのは、アルトール家の剣術のみ。
遺品の整理をしていて、自分に双子の兄がいるというような戸籍の名前を見つけ、エステラは男のエスティンとして、剣術の生かせる騎士団に入り、治安部隊に配属され日々を過ごしていました。
ウダルードの森でモンスターの討伐中にエスティンは皇太子クレオールと出会います。
その後、クレオールはエスティンに7人目の婚約者になってほしいと話を持ちかけます。
このエルチェンという国では、結婚していないと王になることができず、今国王は不在。皇后アルビナがいるのですが、クレオールを結婚させまいと、次々と婚約者を排除してきたようなのです。
そのため、エスティンのように、自分で身を守ることができ、なおかつアルトール家という肩書きがある存在に、クレオールは目をつけたようです。しかも話が進むと、エスティンの父が、最後に身を呈して守ったのが、実はクレオールだったようなのです。
エスティンは再び女のエステラとして、クレオールの婚約者となるのですが、そこに騎士時代の友人ティソエンがエステラに惚れてしまいます。クレオールもすっかりエステラを女性扱いで、エステラを挟んでビミョーな三角関係に。
そして、話の根幹となるのが、魔女やモンスターの存在です。王家には浄化の力を持つ血統があり、王になるとレナディウムという金属でできた聖剣と槍が継承されます。
エルチェンは人間が繁栄すれば魔女が衰退し、魔女が繁栄すれば人間が衰退してしまうようで、クレオールは国王の不在が、魔女の繁栄を許してしまったことに責任を感じているようです。そして、どうやらその魔女というのが、義母である皇后アルビナや、その娘コンスタンチェらしく、エステラはアルビナを倒すことが目標となったようです。
まだまだ、アルビナたちの狙いはハッキリしていませんが、クレオールの害であることは確かです。
とにかく、エステラはスイーツに目がないところがかわいい。それでいて、護衛の騎士より剣が強く、ドレスで戦う姿は美しく格好いいです。今後は、エステラがクレオールにホントは女であることをであることをどう打ち明けるのか、エステラもクレオールに恋してる自分に気付きつつあるので、二人の関係が楽しみです。
- 47
砂時計の契約令嬢