4.0
あいかわらずすっとぼけた
動物のお医者さんの佐々木倫子先生の作品。絵はシリアスな、劇画一歩手前のようなタッチなのに、他の作品と比べて類を見ない絶妙なすっとぼけ感。そして妙にぐっと来るセリフが光ったりして。この虫も殺さない、誰も傷つけない笑いは他では読めません!
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動物のお医者さんの佐々木倫子先生の作品。絵はシリアスな、劇画一歩手前のようなタッチなのに、他の作品と比べて類を見ない絶妙なすっとぼけ感。そして妙にぐっと来るセリフが光ったりして。この虫も殺さない、誰も傷つけない笑いは他では読めません!
最初のほうは、夫が信じられなくなった妻の、腹に抱えるふつふつとした怒り、哀しみ、苛立ちにすごく共感させられて、やるせないーような、なんか慰めようとされてるーような(決して本当に慰められてるわぇじゃなく)感じだったけど、途中からドロドロのジェットコースタードラマもかくや、という感じに。夫の不倫相手、そのひとだと思うでしょ?ところが!なんですよ!まさかこのなかにいると思わないよね?ってとこに。そしてそこまで周到に手を汚して陥れようとするかな…!と。でも、いるんだよね、自分を正当化しながら、やってはいけない一線をがっつり越えてひとを陥れるやつ。仕事とかでもいるもんね。みんな、気をつけましょう。敵はすぐそこにあり!
まぁ、そんなにうまく素敵なシッターさんに出会えるかい!という気は若干するが(笑)
働きながら子どもを育てるっていうのは大変なことだし、日々葛藤です。私はダンナが頼りないので子どもふたりゼロから保育園に入れて、深夜続きの時は母に頼んでむっちゃ働いたけど、安心して委ねられる人がいると集中してガーーー仕事して、明け方子どもの寝顔見て、ごめんねとつぶやいて。それがこの主人公の場合はシッターさんで、好き合うようになって。本当に思い合ってる間柄(で良かったです)で、関わりかた、ツボどころ、いろいろ悩みながら日々を乗り越えていく。イケメンシッターというところがちょっと超常現象な感じもしますが(笑)根っこのところは働く母に共通すると思います。幸せになってほしいな。
座敷わらし的神様に毎日ご飯を作って差し上げる話なんだけど、そのご飯から思い出す様々なエピソードがあって、ほのぼのななかにしみじみとした切なさが少しちりばめられている。ご飯をていねいに、相手のために用意するということの大切さに再び気づかされる。今皆忙しいからね…大切なことが後回しにされがちだけど、忘れないようにしたいね、と思った。
ましろのおとで三味線の世界をこんなふうにマンガにすることができるんだ~、という驚愕の体験をしたので、その点では、あの表現の箏曲版ね、という印象が確かにありますが、こちらはこちらで素敵だと思いました。三味線は◯◯兄弟とかご活躍されて一時市民権を得た感ありますが、箏はないですよね。お正月には必ず耳にするけど、っていうところで止まってる。
その箏が、こんなふうに集団で、きっと「攻め」な感じの演奏になるんだ!っていう、マンガだから音はついてないけど、聞こえるような気がする、聞こえて心がざわめくような気がする、それは素直にすごいと思います。そしてましろのおとは常に自身との闘いで、どうにも孤独なのですが(そしてそれがいいのですが)、こちらは団体戦で、常に仲間とどう心を合わせていくか、仲間とどう進歩していくか、に魅力がある。わくわくするし、懐かしいものに触れた気持ちになりました。
猫好きって、血統書つきのしゃなりとしたキレイ~な猫よりも、雑種のちょっとぶさな子とか、ドラネコっぽい子とか好きだったりするんだよね。ばけねこさいこう。このお話しに出てくる猫はほぼほぼばけねこなんだけど、なんともどっしりしてて、喋れて、愛嬌があって。うちの死んじゃった猫もばけねこになってこんなふうに残ってくれたらよかった。
人情味(猫情味?)あるお話しなんだけど、ベタベタな感じじゃなくて、嫌みがないです。
南総里見八犬伝を基としているとのこと、壮大な世界観は圧巻と言える。絵柄も劇画調になりすぎず、綺麗ではあるが見ごたえのある描写。引き込まれる。原作をちゃんと読んでいないのが悔やまれるが、これを機に原作にも親しみたい。
菅田将暉くんがコウちゃん役で、それはそれははまり役でしたのでぜひご覧いただきたく。
モデルで東京から来た夏芽は、田舎のお年頃の子達からはとてつもなく眩しい存在だが、夏芽もまた中身はただの女の子で、好きなひとにただ認められたくて、求められたくて、それまでの孤高めいた態度から受け身な態度へ変わっていくそんな過程が、切ないような、懐かしいような、疎ましいような。思春期のころのそんな姿が、大人にとっては忘れかけたかつての自分の姿を見せられているようで。
この年頃独特の「尖った」心が溺れていく様子はザクッとタイトルに表現されている。なんとも、文学的なマンガと言える。
遠い昔に読んだものです。その頃の少女マンガとしては破格のエロさ、ダークさで、思わずちょっと隠しながら読んだものです。
今改めて読むと、なんていうか、今のマンガにはないクラシックな怖さ…においのするような…地下の黴臭さみたいな…なんとも言えず迫力があります。サイコな感じも、何とも言えずウェットで。今の時代ならもっと淡々と暴力的だったり、露骨にサイコだったりするんだけど、ヒタヒタと忍び寄るような質感がこの時代のこの先生ならではだと思います。
昼ドラで好まれそうなジェットコースター的設定盛りだくさん。そんなに都合よくややこしくならんよ、っていう(笑)でもウェットじゃないので、マンガならではの世界!ってことでたのしめました。
出来ればこれは実写にせずマンガで完結しててほしかったなーと言ったらおこられちゃうかもしれないけど…そしてなぜ北斗にディーンフジオカをアサインしたのだろうと言ったら怒られちゃうかもしれないけど…
北斗は、マンガだから成立する、あのちょっとごつくて居丈高な感じがいいので。
あ、あと相馬さんがビミョーな存在感で好きです(笑)この才気と美貌が揃ってたらもう少し腹黒くても良さそうなのに、義理がたく、忠実で、かつバッサバッサ切り捨てるような物言い。転んでもおかしくないのに、誠実一路。紀香じゃなくて、宝塚出身のどなたかがよかったのでは。あ、ドラマのレビューじゃなかった。すませんw
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