5.0
懐かしの超大作
随分前に単行本で持っていました。
当時は壮大なストーリーに魅了されっぱなしでしたが
今読むと再度この作品の凄さを再認識します。音楽、歴史、革命、ロシアの皇室や文化、すべてに精通していないとこのストーリーは作れないと思うとさすが池田理代子先生です。
オルフェウス窓で出会った男女は必ず恋に落ちるが悲劇の結末が待っているという伝説。ほとんどの登場人物は 叶わぬ想い、打ち明けることもできない恋、一緒になれない間柄の愛に悩みます。
それでも愛することを諦めない登場人物たち。
主人公は一旦 運命の恋人と結ばれるのですがやはり悲しい別れが待っていました。
私の好きな部はレーゲンスブルグの音楽学校時代です。ここからすべてが始まったのですから。主人公は最初女の子であることを隠し、ある時は罪に手を染め、すべてをなくし
ロシアへ愛する人を追っていき、またすべてを失いドイツへ帰り、最終的にある人物に手をかけられてしまいます。
長編の悲しい美しい物語です。
- 3