1.0
うーん……
レビュー評価が高かったので試しに読んでみましたが、私には合いませんでした。
死後の世界に役所があり、使者は自らの死の理由や経緯を書類に書かされます。書類に記入しないと成仏できないようなのですが、それが何故なのかの説明が全くありません。死の理由なんてわかる人の方が少数ではないでしょうか? 突然の事故で死んだ人はどう書けばいいのでしょう? もし誤って虚偽の内容で記載したらどうなるのでしょう? そもそも仮に死役所を設置したのが神様とかならば、死因は神様の方がよくご存知でしょうし、死者に書かせる意味はないのではと思ってしまいます。
おそらく、死役所で書類に記入させることで登場人物に死因を語らせる意図だと思いますが、それなら誰か他の人物がただ話を聞くだけでも成り立ちますし、わざわざ死後の手続きをとるという舞台設定にする意味がわかりませんでした。
また、どのお話もキャラクターが薄く、尻切れトンボです。1話のいじめを苦に自殺した少年は死後にいじめっ子と再会し、不仲だった義父から本当は愛されていたという事実を知ります。普通なら、死んでしまったことへの後悔や、父母への思慕がわき起こっても不思議ではないと思いますが、少年は「もっと話をしたかったと、義父が来たら伝えてほしい」と伝言し、あっさりと天国に旅立ってしまいます(そしていじめっ子は地獄に落ちる)。ドラマやストーリーの盛り上がりを期待していたのにそれがなく、物足りないことこの上ないです。
もう読むことはないでしょう。
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5
死役所