5.0
高校生の頃に夢中になって読みふけり単行本を買い続けていた作品です。訳あって終盤に入ってからの話を読むことができなかったのがずっと心残りだったので、こちらで読めると知って大歓喜でした!
連載当時も人気作でしたので、それゆえのどんでん返し、後付け感、無理矢理感が否めない点はあると思います。ドラゴンボールと同じような感じでしょうか。(DBほどファンタジーではないですが。)
今、イッキ読みしてみると、スムーズに読める分、その辺りの違和感が気にはなってしまいますが、連載真っ最中の当時はそれもまた味の1つだった‥と言いますか。
とにかくファンにとって次のお話が待ちきれなくて仕方ない、とても面白い作品でした。
神と悪魔の戦いという現実離れした内容ですが、神も悪魔も自分自身の中に存在していて、その都度でどちらを選択していくのかは自分次第、その人生を終える時にどちら側の選択をより多く行ってきたのかによって魂の救われ方が変わっていくのではないだろうか…、という
気付けばそんなことを考え、自分自身に当てはめながら読み進めてしまう物語になっていると思います。
救世主ゆえの孤独や苦悩と、知的でありストレスをぶち壊してくれるかのようなスマートな魅力が溢れる悪の王が、登場人物の主軸。
正義のほうが重いに決まっている!と分かっていても、悪魔を選びたくなる瞬間や悪役への名残惜しさを感じる自分の弱さに、少し気付いたりもします。
古い作品ですが、個人的には、何を以てして価値ある人生だと捉えるべきか?が曖昧で言い訳がましいことの多い今の時代に、とても必要な作品ではないのかと思います。
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悪魔の黙示録