5.0
憎しみと愛しさの間のふたり
大好きで何度も読み返すほどです。傍若無人で孤独だった椿が七桜を一途に想う気持ちに胸が打たれます。15年前に尊敬する父と七桜の母に裏切られ、15年後に初めて愛した女性だった七桜に裏切られ、さらに3年後に自分の人生そのものだった光月庵まで乗っ取られ…椿がほんとうに可哀想でなりません。しかも七桜は心の中では椿を想いながらも多喜川さんに心が浮ついてる場面も。今度は七桜が多喜川さんに裏切られる番かなと思ったりしてます。今後異母兄弟である多喜川さんと椿の七桜に対する感情を抑えられない奪い合いなんてあったらドキドキですね(笑)とはいえ最後は椿と七桜には幸せになってほしい。改めて結婚してほしい。天才七桜と秀才椿で素晴らしい御菓子をずっと作っていってほしい。闇を感じる中にもそんな気持ちにさせる素晴らしいお話だと思います。
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