4.0
永遠の愛信じますか?
ヒロインには婚約寸前までいった好きな人がいました。
しかし、その人はたくさんの浮世を流すプレイボーイで、初心なヒロインは遊ばれただけだったのです。
彼の浮気現場を目撃したヒロインは、涙にくれながらも、慰めの言葉をかけてくれた男性に、永遠の愛を信じるかい?と問われ、ええ、信じるわ、と答えます。
ヒロイン、婚約の話を白紙にします。
けれど、心の傷はすぐには癒やされず、彼が好んだ派手な化粧や挑発的なドレスで宴参加していた、ある日、王太子に紹介された侯爵令息、遊び人だというヒーローに、化粧が似合わない。と侮辱され、唖然としてしまう。
ヒロインは、もう、会うことないだろうと考えていたヒーローと意外な所で再会する。
王妃様がヒロインの結婚相手にと、引き合わせたのが、ヒーローだったのだ。
カドを立てずに、断る方法を考え、お付き合いをしたが、どうしても気が合わなかった。と言おうと示し合わせて、かりそめの交際が始まりす。
しかし、ヒーローの助言、もとい、貶されたくなくて化粧やドレスを変えていくうちに、ヒロインは大変魅力的な女性へと変わっていき、ヒーローも装飾品やドレス贈り、ヒロインの変貌に目を疑うことになる。
努力して、誰もが振り返る美少女になったヒロインをヒーローは、誰にも渡したくない。永遠の愛を捧げたい。と思うようになるが、ヒロインが一緒に過ごしてくれるのは、王妃への建前であり、前の恋人が好きなのだ、と思っているヒーローには、ヒロインの愛の告白も響きません。
伏線含めて、大変よくできたお話でした。
ヒーローは、両親がお互いに愛人を持つ、仮面夫婦であったため、始め、永遠の愛を信じられせんでしたが、ヒロインの頑張りや愛を惜しまない姿に心惹かれていくのがよくわかりました。
ヒロインも、信じてくれないなら、信じるまで、愛を注ごうとする所も好感が持てます。
両想いなのに、すれ違ってしまうシーンは、応援せずにはいられません。
ラストも、上手くまとまっており、これぞ恋愛小説という素敵なお話でした。
-
1
百戦錬磨の騎士さまは見初めた令嬢を逃がさない