2.0
女帝というよりヤクザに惚れた女の話
現在196話まで読みました。
前作「女帝」があまりにも面白かったので、本作品も読んでみましたが、こちらの主人公の明日香にはあまり感情移入出来ませんでした。
まず、明日香が女帝を目指す動機が前作の主人公である母親(綾香)に対する子供っぽい反抗心であり、綾香が自分と(綾香の)母親を理不尽に踏みつけた権力者たちに復讐すべく女帝を目指したのに比べると非常にチープな感じがします。
また、「女帝」綾香の方は、常に彼女を陥れようと次々と悪だくみを仕掛けてくるホステス達とのNo.1を巡る熾烈な戦いがあり、その戦いに打ち勝ってどんどん成り上がっていく過程が女のサクセスストーリーとして痛快だったのですが、明日香の方には強力なライバルは一人も現れず「地道にお稽古をしたので祇園のNo.1芸者になれました」という話の流れになっていて、サクセスストーリーとしては何か物足りない気がします。
また、本作品は暴力団の抗争が話の主軸となってしまっている為、明日香が「女帝を目指す話」ではなく「恋人の暴力団組長を影で支える女」の様な話になってしまっている点も残念でした。
今後の展開に期待しています。
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女帝花舞