3.0
ある意味お薦め。家族の話ではないですが…
タイトルだけ見ると、病気を抱えた人を支える家族や相談員の、ヒューマンストーリーかと思われそうですが。
実際の話の核は家族のあり方ではないので、読んでいて途中からモヤっとする方もいそうな作品ですね。
病気を抱えた人が適切に治療を受けて、生きる方法を模索する、その手助けが出来る機関が必要になりつつあるのではないかと思いました。
昔は家族が閉じ込めるだけだった病気が、現在は良い治療薬が開発されています。
行動療法も進化しています。
しかし本人に病識を持たせるのが困難な病気、本人が投薬や治療を頑なに拒んで暴れ回る病気も確実に存在します。
そうなった時に、自分の身の危険を顧みず「やはり家族が…」ではなく。
仕事として患者さんを「治療や投薬に繋げる人」「何とか生きさせる人」が必要なのではないかなと思いました。
押川さんの「俺は彼に病気を治し、長生きして欲しいと思っている」の一言は。
家族に反省を促すような言い方をしていて私は嫌いですが。
ただ、ある意味で真実を突いている一言かと思います。
現在も、病気を抱えながら何とか生きようとしている人。何とか社会と適応しようと、努力している人はたくさんいると思います。
人間、生きているのが一番。
その為にも「治療に繋げる誰か」が必要なのではないかなと思いました。
しかしタイトルがね。うーむ。
誤解を与え易いので★3つとさせて頂きます。
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1
「子供を殺してください」という親たち