5.0
窮地に咲く思いやりの心
健気で魅力的な主人公の陣営と、良くも悪くも人間味溢れる王宮周りの人々の関わり方がなんとも言えず、固唾を飲んで一気に読み進めてしまいました。血生臭いシーンもありますが、そのシーンがあるからこそエリザベスやロバートの決断、感情の機微にとても寄り添うことができます。あぁこの子達はこんな過酷な運命に挑んでいるのか…と胸も苦しくなります。その分絆を感じるような場面では希望の光を感じることもでき、とても引き込まれます。どんな時代の歴史の中にも、きっとこういう人々の感情のやりとりがあったのだろうなと思わされる作品です。心を動かされるのはやはり思いやりの心。応援せずにはいられません。続きがとても楽しみです。
- 4
王国の子