ねこまじるさんの投稿一覧

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1 - 4件目/全4件
  1. 評価:3.000 3.0

    全体的に薄い

    現代を基調にしたファンタジー、SFものは大好きなのですが、これは全体的に薄い感じでした。
    あまり気持ちや物事を深くつきつめないまま事柄だけがどんどん過ぎていく。
    それならその楽しませ方があるはずなのに、盛り上がりも山場もなく淡々と進んでいって、まるであらすじを読んでいるような気持ちになりました。
    設定やストーリー自体も目新しさはなく。

    篠原先生の作品は闇のパープルアイがとても面白く、サスペンスの盛り上げ方や先が気になる感じがうまいなと思いました。
    現在連載している古代ものも、ドロドロとした人間模様やそれぞれの立場の絡み合いが並行して同時にすすんでいく手法で飽きさせず面白い。
    なのにこれはとにかく薄味。ストーリー自体も先が読める範疇を超えず
    ファンタジーとしては中途半端に終わった感じもします。もしかしたら打ち切りなのかなと思うくらいに終わり方が性急ですし。掲載時期を見てみると、途中でしばらくコミックが出ておらず休載していたようです。
    読み終えた時の満足感は低かったです。

    • 5
  2. 評価:4.000 4.0

    前世ものの金字塔

    前世ものはいろいろありますが、これが一番長くて読み応えがあると思いました。
    読み始めは現代から始まるし、リンという小さな男の子がとにかくうっとおしいので
    読み進めるのがちょっと辛かったです。
    とくに恋も始まらず、事件らしい事件がおきるのも遅いので。

    でも途中からどんどん面白くなりました。
    とくに前世の話が中心になってからは、筆がのっているなと思わせるところや
    構図の見せ方に工夫があったりして。
    切ない空気感、閉鎖的なやるせなさ。
    一緒にくらす人々は決していい人ばかりでなく、女男とも矮小で嫉妬深くイラつく足の引っ張りなどもあります。
    でも、とある事件をきっかけに全てが覆る。

    前世部分の話がとても長くて読み応えがある分
    その後に現世に戻ってからのエピソードに物足りなさを感じてしまいます。
    そして逆に、前世部分に入る前の、謎を追っていく前半の現世部分は余計なエピソードが多くて
    通しで読むと蛇足に感じるところもありました。
    そこに行く必要はなかったんじゃないかとか、その絡みはいらないんじゃないかとか。
    前半は長すぎ、後半が足らずというバランスの悪さを感じてしまいました。

    でもトータルでとても読み応えがあります。
    今のSFものに比べると粗もあり、雑に感じるところもありましたが
    一気に読めてしまいました。

    • 6
  3. 評価:5.000 5.0

    いろんな要素が入ったエンターテイメント

    最新話まで読みました。
    表紙だけ見るとあまり絵がうまくなさそうに見えましたが、中身はとてもよかったです。
    男の方が描いてるわりに色気があるし
    男キャラがちゃんとイケメンでかっこいい。

    まず最初はすごく硬派な印象をうけます。
    題材が題材なだけに、取材や下調べをきっちりして、準備をしたんだなと思わせます。
    実際におきた北海道の熊の惨殺事件を参考にしたんだな、とか。
    主人公の過去はあの実際におきた事件が下地になっている設定だな、とか。
    勉強する感じで読むところも多くて、非常に堅いというか優等生漫画な感じ。

    でも途中からいろんな要素が加わり、すごいいろんなものがてんこ盛りのエンターテイメントになってきます。

    グルメ漫画であり、熊とたたかう物語であり、北海道の生活を知る物語であり、言葉や生活の勉強要素もあり
    下品なお色気ものでもあり、男性社会丸出しの熱血ものでもあり、少年漫画的な冒険物でもあり、戦闘モノでもあり
    まだ恋愛にならない小さな美少女とのこれからの恋愛にドキドキする物語でもあり。
    大きな軸としては金塊をみつけるために、その地図を掘られた囚人の皮を集めるというのがありますので
    その敵対する者たちとのたたかいもあり。

    敵がこれまたバラエティに富んでいて、その相手とだけ通じる感覚が主人公にあって
    何気に通じあったりしてるのが面白い。
    これだけいろんな要素を入れ込んでいるのに
    ずっと面白く読めるのはすごいです。
    ここ最近に読んだ少年、青年漫画で一番夢中になりました。

    囚人の皮が集まるのはまだまだ先になりそうですが、これからも楽しみです。

    • 221
  4. 評価:5.000 5.0

    渦を巻くように伏線が回収されていく

    最新話まで読んで、待てなくて紙の本も買ってしまいました。とにかく心理描写がリアル。
    直線で話が進んでいくのではなく、まるで渦を巻くように、
    ストーリーや人の気持ちが巧みに絡み合い、円を描くように進んでいく印象を受けました。

    小さなことまで丁寧に伏線になっていて、それがきっちり回収されて一部は終わります。
    一部の話は心理描写や出来事が大きくはなく、リアルに、でも小さな世界で完結するような、
    丁寧でいかにも少女漫画といった感じ。

    でも二部からはかなり世界が広がり、キャラも多様になり、出来事も派手になってエンタメ性が強くなります。展開も早い。

    そういえば絵もなんとなく、一部はザ、少女漫画。二部はどことなく少年漫画のテイストが入ってる。
    アクションや動きが多くなってくるんです。
    絵が本当に綺麗なんですが、表情や動きがあってなおかつ身体がちゃんと描けてるので
    そのへんが好きなところですね。後半の方が好きな絵です。最初はちょっと人形みたい。

    なので、一部と二部で雰囲気が違いますが、二人の男の子の明るさと暗さ、強さと弱さが魅力的にかけてるなあと思いました。
    主人公は一人の男の子だけをずっと思い続けているにもかかわらず、
    最後はどちらとくっつくかわからない先の読めなさもありますし、どこかサスペンス的なところもでてきます。

    こんなところが伏線になってたのか!と後から知ってなるほどと思うところもあるので
    早く最後まで読みたいなあと思いました。

    • 6

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