3.0
もったいない
後輩がどれだけ悪辣であっても、婚約者に浮気されても、『自分に悪いところがあったのかもしれない』と考え、相手を許し続ける主人公の姿は、個人的にはとても好ましいと感じていました。
何をされても許す姿勢の主人公ですが、だからこそ社長から贈られた大切な服をワインで汚された時にはっきりと『許さない』と起こった場面がとても印象的でした。
自分自身が傷つけられても許す姿勢の彼女が、人からもらった大切なものを傷つけられたことでは怒る。
その姿を見て「自分のためではなく誰かのためになら立ち上がれる強さを持っている」のだろうと思いました。
なので、結婚式でようやく彼女自身が自分の言葉で冤罪を晴らすのだと期待してしまいました。
ですが、結局はいつもと同じように許し、社長が冤罪を晴らして終わってしまったことが本当に残念でなりません。
あの『許さない』は一体なんだったのでしょうか。
1人で自立するために契約結婚を断ったという場面もありました。
だからこそそうした描写も含めて、自分の力で立ち上がる時がくるのだと思いました。
折角の素敵なフラグだと受け取っていただけに、それが活かされなかったように感じてしまい、そこで読むのをやめました。
昨今、こういった性格の主人公はあまり読者に好まれない傾向があるように感じますが、私はとても好きです。
優しい子が好きなので、久しぶりに好みの性格の主人公に出会ったと読み始めた時は嬉しく思っていました。
だからこそ、ここぞという強さ、成長が描かれず、結局始終男性に守られているだけの状態だったのが本当に勿体ないと感じました。
自分の思い通りに主人公が動かなかったから不満なのではありません。
作中には彼女自身が立ち上がることを期待させる描写が何度もありました。にも関わらず、『ゆるさない』となって以降も結局許して自分では冤罪を解決せずに終わってしまったことに、作品そのものへの落胆を感じました。
あまりに残念で、思わず長々とレビューしてしまいました。
本当に、ただただ残念です。
主人公が自分の言葉で立ち上がっていたなら、落胆することなく読み続けていたと思います。
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