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池田先生の作品は、人物描写や時代背景などが詳しくて読んでいて楽しいだけでなく勉強にもなります。
ベルばらのように長編ではないので、気軽に読めると思います。
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4575位 ?
池田先生の作品は、人物描写や時代背景などが詳しくて読んでいて楽しいだけでなく勉強にもなります。
ベルばらのように長編ではないので、気軽に読めると思います。
自由に憧れて旅に出たヒロインと、自由を求められ結婚に失敗したヒーロー。
ヒーローの子どもである王子もまた、唯一の後継者として窮屈に育てられています。
ヒーロー、ヒロインが出会えたことはすばらしい偶然でしたが、何より王子にとってよかったなと思いました。
あのまま育って国王になってしまったらと思うと恐ろしい。
好きだった人に10年ぶりに再会だけでもときめくのに、両想いになれるなんてすごいと思いました。
実際に自分に起こったら、奇跡とか運命だとか思うだろうなぁ。
大切に関係が進んで行くのも素敵だなぁと思いました。
主要登場人物みんなキャラが濃いです。
言いたいこと言ってやりたいことしてるように思えますが、それぞれ背負ってるものがあったり思うところがあったりでおもしろいです。
すずちゃんは特に何かと大変そう。
地元では生きづらく、他の土地でも素性を知られないように注意しながらの生活、つきたくない嘘もつきながら過ごすのはしんどいなぁと思いました。
子どもを育てるため必死でがんばるヒロイン。
お母さんから言い聞かせられてきた「いつか王子様が」という話も、夢を抱いていられないと現実をみつめて生きています。
さみしいようだけれど、大人になり子どももいるなら当然かなと思いました。
ヒロインが前に勤めていた会社の経営者ご夫妻が、本当にいい人なんなんだなぁとほっこりしました。
人柄がお顔にあらわれていて、ヒロインも誠実に頑張っていたんだなと感じられました。
優しくて勇敢なヒロインと傷つき人との関わりを拒絶してしまったヒーローのお話です。
でもヒロインも幼い頃のトラウマを抱えています。
お互いが自分の抱えている恐怖心を乗り越え、一歩を踏み出そうとする姿は素敵でした。
出会うべくして出会った二人なのでしょう。
キュンキュンするような甘酸っぱさはなく、大人なお話でした。
登場人物みんなクセがあり、まともな人を探す方が難しい。
でもみんな愛すべきキャラでなくてはならない人たちでとても楽しく読みました。
奇想天外な状況がところどころ出てきます。
なんで?と思いますが、読んでいると慣れてきます。
私は特に艶くんがお気に入りです。
あんな小学生、いたらたまらない。
余裕で守備範囲です。
どの婚約者候補に嫁いでも幸せにはなれそうもないヒロイン。
長女だからといってひとりが家族の犠牲にならないといけないものなのかといつも思ってしまいます。
始まりはどうであれ、そんな状況だったヒロインがヒーローと結婚することになってよかった。
このヒーローは多少鈍感なところはあるけれど、ヒロインを大切にはしてくれるし感情にまかせてどなり散らすこともなくて安心できました。
絵や表現が独特で好みが分かれるかと思いますが、私は比較的好きでした。
でもちょっと理解するのに時間がかかる場面も。
そんなところも含めて大人な作品だなと思いました。
矢飼先生の色気がハンパなく、口の悪いオジサマなのに素敵です。
トラウマや過去のしがらみなど重い問題や恋愛感情だけで突っ走れない大人の事情や選択に加え幸せいっぱいのハッピーエンドでないためスッキリしない感も否めませんが、これはこれでいいのかなとも思います。
結城さんの言動の真意がわからず戸惑ってしまう佳子さん。
どちらかが思い切ることができればこじれも誤解もないと理解していても、なかなか踏み切れません。
仕事仲間ならなおさらだと思います。
絵の雰囲気からおとなしい女性かと思った佳子さんですが、よくしゃべりよく笑い、その場を明るくするようなキャラだとは驚きました。
佳子さんの仲のいい同僚も、吉良さんもとてもいい人たちで、楽しく仕事ができそうだなと思いました。
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女王エリザベス