5.0
自然って、こういうことなのか。
町田君は、もう「天然」という言葉ではもったいない。
「自然」と言った方がいい存在な気がします。
自然は、羨んだり卑屈になったり優越感に浸ったりせず、いつも「あるがまま」に存在している。
そんな哲学さえ感じる町田君。
素敵すぎます。
疲れた心に染み渡りました。
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町田君は、もう「天然」という言葉ではもったいない。
「自然」と言った方がいい存在な気がします。
自然は、羨んだり卑屈になったり優越感に浸ったりせず、いつも「あるがまま」に存在している。
そんな哲学さえ感じる町田君。
素敵すぎます。
疲れた心に染み渡りました。
もう、身につまされるシーンやセリフばかりで色々な意味で胸が苦しいです(笑)
もうね、二人ともね、かわいいったらない。
卑屈な喪女っぷりも、イラッとこないのは、描き方が上手いのだと思います。
続きが気になって仕方ありません。
最強の妖怪だけど、フツーに女子高生だし。
っていう事がとても丁寧に、違和感なく、幸せに描かれていて本当に好きです。
主人公やその周囲の人(?)たちは、特徴的ではありながら、でもそれを特別視したり崇めたり、ありがちな突然の使命感で世界を救ったり(笑)なんて展開ではなくて。
「そういうもの」として一緒に生きて悩んで考えて、出来ることをして。
それが、学校生活でも、この世の存亡に関わることでも、同じように行われていて。
こういうのが本当の「共存」だよなあ、と思います。現実世界もこういう、優しい世界になっていくといいなあ。
自然の中で暮らす素朴な生活の中で起こるちょっと不思議なお話かと思って読み始めたら、底を流れるテーマの重さにグイグイ惹き込まれました。
「蟲師」や「夏目友人帳」や諸星大二郎作品と同じ空気を感じます。
マレビト、マヨイガ、生と死、神と鬼と人、神殺し、林檎が象徴するものなど。
民俗学的知識で構成された世界観の中で、静かに紡がれる物語。
そして、東北の自然や人の描写。
どれも、上手いです。
これは、何度も読み返したい物語です。
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町田くんの世界