1.0
ヘイト稼ぎ不自然、軽薄なキャラが多すぎる
端的に言うと、民間会社が「殺益」と称して、社会(というより周囲)に多大な恨み、迷惑、嫌がらせをもたらす人を○して解決(?)するというお話。
流行りの復讐系の漫画の一つだが、同じ先生の作品の「クズ人間治療します」が悪者を善者に治療して発展性があるのに対し、こちらは更生の余地なしと民間会社が独自に断定して個人に私刑を加えるという両極端な展開。まあ、○すことによってカタルシス効果を図ったのかもしれないが。
率直に言えば、面白くない。憎まれ役のヘイト稼ぎがわざとらしいくらいにあまりにも不自然。あまりに酷すぎて、普通は通報する事案が多い。無理に○さないとならない状況に持っていっているように見える。
警察は頼りにならないからって「殺益」申請をお気軽に出そうとするキャラたちも軽薄に見えて、全然共感できない。もうあいつは○さないと気が済まないという申請者たちの鬼の本性が現れて、二重にも三重にもドン引き。法律なんてそっちのけの狂気の発想をする人があまりに多い世界で、見ているこっちが気分が悪くなる。
殺益執行隊も大概で、国家権力を無視して人の生死を握っている輩が、どうしてあんなにヘラヘラしているのか。ニヤニヤしながら飴を舐める奴、笑いながらカメラで最期を撮って申請者に見せる奴、憎まれ役よりも彼らが嫌い。
そのようなわけで、憎まれ役が退場しても見ているこちらは全然カタルシスなど得られないのであった。これは人に勧められない。
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汝、隣人を×せよ。