4.0
「過去と君の間で」
**『空色レモンと迷い猫』レビュー**
『空色レモンと迷い猫』は、里中実華による青春恋愛漫画で、2017年に集英社から刊行されました。広島県尾道市を舞台に、高校生の瀬戸渚が初恋の相手・涼との再会を願う中、問題を抱えた若手俳優・上條大和と出会い、心が揺れ動く物語です。
渚は涼への一途な思いを抱きながら文通を続けていますが、大和の登場によって変化が生まれます。最初はぶっきらぼうな大和も、渚と接するうちに少しずつ心を開いていきます。
尾道の風景がノスタルジックな雰囲気を醸し出し、物語に深みを与えています。また、渚の成長や「過去への執着」と「新しい一歩を踏み出す勇気」といったテーマが丁寧に描かれています。
里中実華の繊細な作画も魅力で、登場人物の表情や尾道の情景が美しく描かれています。甘酸っぱい青春の恋愛と成長を描いた本作は、恋愛漫画や成長物語が好きな人におすすめです。
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空色レモンと迷い猫