5.0
いくつもの不幸とリアルさが絶妙
片親で貧しい暮らしながらも明るく健気なマコと教育熱心な毒親に対抗する気力もなく淡々と日々過ごすミヅキ。
幼馴染の2人は一見よくある女子高生だけど、マコの取り巻く環境と関わった大人によって最悪の方向へと運命が流れて行ってしまうもどかしさが、マコが良い子だけに、本当に辛い。可哀想。
そして、大なり小なりで、トウ撮や児童ポルノ販売、身内による性被害、ストーカーや頼りにならない警察…こういう事が全くのフィクションではなくリアルに事件でもあるからこそ、読み手も我が事のように身に置いて考えさせられる。
故にミヅキの強い信念の行動に、なんとも胸を締め付けられたし、最後は悲しいけれど清々しさもある読了感でした。
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adabana―徒花―