5.0
全てを背負う孤高の優しい主人公
別のサイトにて本編、外伝読了済みです。ラグナログは購入済み未読状態です。めっちゃコミでも多くの方に読んでもらいたいのでレビューさせていただきます。とにかくキャラクターとストーリーが最高です。献身的な主人公、自己犠牲ものと戦闘漫画に過度な恋愛要素はいらない方にはオススメです。
以下ネタバレとなりますが見所として、何度も死にかける最弱ハンターながらも妹の学費と病気の母の治療費のため戦い続ける人類最弱兵器こと水篠旬。タイトル通りシステムに選ばれ、自分だけがレベルアップする能力を手に入れた水篠ハンターはレベルアップを重ねてどんどん上級ハンターに進化していきそれに見合う体格を手にしていく。死者を配下にすることが出来る影の君主となった水篠ハンターは家族を守るため、病気の母の治療薬を手に入れるため、自ら死地に赴くようになるが、次第に家族だけではなく友人や知人たちも守りたいと思うようになり、ひたすらにレベルアップと配下の量を加速させていく。それがシステムがハンターという枠を取っ払い"前影の君主"のための"肉体の器"を作り上げるためにゲームのように仕組まれた事だとも知らずに。システムを打ち倒したことで器として相応しいと前影の君主の心臓を埋め込まれた水篠ハンターだったが、前影の君主のシステムに対する裏切りにより水篠ハンターが自我を失うことはなかった。君主の心臓に刻まれた記憶により、ゲートや君主、君主と敵対する神、影の君主とは本来何者かを知った水篠ハンターは、世界を神との戦場に変えようとする他の君主との戦いに身を投じることとなる。戦いの最中、たくさんの犠牲や神の配下となっていた失踪していた父が旬を守るために命をかけるという悲劇を経験しながら、君主との戦いで人としての死を迎えることで自らを影の存在に昇華させ前影の君主の意志を継ぐことで真の影の君主へと覚醒していく。真の影の君主の軍勢と最強の竜の君主との最後の戦いは圧巻であり、戦いの末水篠ハンターが選んだ選択は他者の犠牲を許せない優しい彼なりの選択だと思う。全てを救う代償として自分だけが誰に知られることもない長く苦しい孤独な戦いに身を投じることになるがその果てに手に入れた幸福は彼にとって何物にも代えがたいものだろう。そのあたりは外伝でアフターストーリーとして明らかになりますがあくまで本編レビューということで割愛させていただきます。
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5
俺だけレベルアップな件