5.0
素敵な作品。
何気なく、検索したりしていて、偶然見付けたのがこちらの作品です。
自分の好みかどうか?が分かるのが、絵が綺麗でストーリーも読んでみて感情移入が出来る事。
この作品は、どれも、私の好みに当てはまってました。
現実にはあり得ない、1945年6月にタイムスリップしてしまった14歳の女の子、百合(ゆり)。現代ではイライラして、生きて行く意味さえ不明だった日常。
ひょんな事から、戦時中に来てしまい、体調を崩していたが、20歳の特攻隊員の彰(あきら)に助けてもらい、食堂のツルさん宅に住み込みで働く事に。彰や他の特攻隊員の人達とも打ち解け、なぜ、こんなに良い人達が特攻しなきゃないのか?と悩みます。
普通はそう思うけど、特攻隊員の人達は、お国のために散る覚悟が出来ていると言われます。
そんな事を言われたら、何も言えなくなってしまいますよね。
百合は、何回か彰に助けられて、会って話すうちに、彰の事が好きになって、特攻で出発する前夜、百合の花が咲く場所で告白して、出発を止めようとするけど、もう覚悟が出来ているからと断られます。
彰が百合に、最後に俺のわがままを聞いてくれないか?と言って、百合にキスをするシーンが切ないけど、素敵でした。
結局、彰は出発してしまうけど、彰とお別れした後に、百合は現代に戻ってしまいます。
学校の社会科見学?で、特攻隊の記念館?に行き、特攻隊員の遺書と写真を見て、やっぱり夢ではなかったんだと再確認します。
百合が、石丸さんの写真と遺書を見てから、彰の写真と遺書を読んだ時に、彰がどんなに生きたかったか。百合を愛していて、一緒に暮らしたかったか。を知り号泣します。私も読んでいて泣きました。
戦時中の特攻隊員の人達は、どんな気持ちで戦地で散って行ったのかが分かったような気がしました。
戦争は二度としてはならないと改めて思いました。
長文になってしまいましたが、最後に、百合が学校で彰に似ている転校生の男の子と出会ったところが唯一の救いで、きっと、彰の生まれ変わりじゃないかなと。何かが始まりそうな結末でした。素敵な作品だったので、続編か番外編を希望します。
あと、今、実写映画化されているので、是非、観たいなと。本当に素敵な作品をありがとうございました。
- 5
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。