上流には上流の矜持があると思いたい回だった。妃のけもの。傷つけるだけとの確認が、実行犯には手を出さない約束が簡単に破られ打ち砕かれる。獲物を餌で釣り手を汚さず始末する唯都夏の手腕は見事。自殺はカトリックには大罪。見え透いた罠でも善意の体現である妹は断れず窓の外に身を投げる。ようやく妃は同期に手を伸ばすが間に合わず、姉の主人公の前で葛藤と後悔を爆発させる。今回も苦しい話だった。何話か前で、もう二度とあんなことはと目を伏せていた姿は妃の本心だったと知れて嬉しい。見下げはしても尊敬してたっぽいから、余計胸にきた。主人公の反論ももっともでなお苦しい。失った命は戻らない。妹を死へと誘導された姉にとっては妃の事情なんて知ったこっちゃないよね。妹の仇が誰かわかり主人公が動き出したところで終了。救いある終わりでありますように。梓真はどうかこのままフェードアウトしてどうぞ。
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血染めのシスターは慈悲深い
020話
ボロボロの正義