4.0
読み込むほどに味が出る
レビューでは今のところ低い評価となっていますが、読み込むほどに物語の面白さ、構成の巧みさが感じられます。
極々短いお話がいくつも繰り広げられ、それぞれは関係無さそうに見えますが、読み進めるうちに、ある村の土着信仰へと繋がっていきます。
謎が多く不気味な信仰。
舞台は都会だったり田舎だったり。
時代背景も、現代だけでなく戦後、あるいは吉原が登場するなど時をこえたエピソードを垣間見ることができます。
ある程度まとまった長さのお話が読みたい人には物足りなく感じるかもしれません。また、ブツブツと途切れたようにお話がいくつも続くのはストーリーが分かりにくくイライラしてしまうかも知れません。
しかし、「あの時のあの話はここに繋がってきたのか!」という体験が好きな人や、絵や台詞などで瞬間的にぎょっとする感覚が好きな人にはきっと楽しめると思います。
十分怖いです。
☆ひとつ少なくしたのは、どなたかのレビューにある通り、消費ポイント数がページに比べやや高すぎるように感じられたからです。
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後遺症ラジオ