5.0
昔話を読んでいるような
ネット上の広告を見て、この作品を知りました。
まるでエロ漫画かのような切り取り方をされた広告で、さぞかしエロいのだろうと思って下心のまま読み始めたのですが、良い方向に裏切られました。
まず作者さんが、とても表現豊かな描かれ方をされています。表情ひとつひとつ取ってもそうですが、露骨にエロくするだけでない、とあるアケビのワンシーンにはちょっと感動すら覚えました。
絵のタッチは一見荒々しくも見えますが、これものすごく人の手によって描き込まれてるんですよね。
森の動物がリアルに動いている感じがする、動物を沢山描き慣れている方の作品なんだというのが解ります。まだ他の作品を見ていませんが、おそらくそうなんだと思います。
なんでしょうね、人間がヒトである前の動物の一部であることを忘れてはならないというのを改めて考えさせられました。
命を頂くことの尊さ、そして重さ、
スーパーのパック詰めされたお肉を毎日買って食べるのに、豚や牛をクサイと嫌がって、屠殺の現場を残酷だと見下す事の理不尽さみたいなものを感じながら読み進めました。
そして、そういった尊さや重さとはまた別で、主人公2人とタヌキさんの存在が面白くて愛らしいです。幸せになってほしい。
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大蛇に嫁いだ娘