5.0
全話読みました
人間らしいゆらぎがあって、おもしろかったです
この作品は、登場人物それぞれがあやふやで、時に間違ったりして、でもその中に思いやりもあったりして、一つの出来事だけ見ると、サイテー!と思うことも、それまでの流れがあったり、その時沸いてきた感情があったりとか、そういうので、気持ちも行動も揺れ動くので、ちょっと俯瞰して読む方がいいと思います。
おとやが許せない!という意見もあると思いますが、もともとのおとやは、とても器が大きいと私は思います。いちこちゃんがどんなに家事しなくても黙ってしておいてくれる、いちこちゃんが関わりたくない母親の世話を代わりにしてくれる、それらを嫌な顔せず、恩着せがましくなくしてくれる、そんな人、なかなかいないと思います。
いちこちゃんが実母の世話をおとやに悪びれもなく押しつけるのはどうかと思うけど、それは彼女の一部であって、私は二人とも好きなので、うまくいってくれてよかったです。
もう一つの夫婦も、旦那さんがかなり努力して変わってくれたし、うまくいってよかったんじゃないかな。ああいうことがなければだんなさんも変わらなかっただろうし。
人間の弱さも強さも描かれたよい作品だと思います。
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