5.0
目を背けたくなるほど真に迫った心理描写
映画化されると知り、観る前に予習のつもりで読みはじめました。前半は読んでいて吐き気がするような描写が登場人物のほぼ全員にあり、結末の予想がつかなかった。若い頃は性的な事で序列のようなものが暗黙のうちにあったり、人格形成に大きな影響を及ぼすような事があったり、それらを逆に利用したり、と何かと惑わされます。あまり関わらずに過ごすことは出来るし、できれば必要以上のことは知りたくない。でもこの作品の中での女性心理は経験の有無に関わらず分かってしまいました。だから後半になるにつれて、それぞれが前向き、上向きに進んだことが何より心を和ませました。しかも、全員が自分自身で立ち上がって行こうとしていた。あの鬼畜でさえも。
性的な題材のため映像化はかなり難しかったと思いますが、この作品が性的な部分に衝撃を受けるだけの作品ではないことを強調したいです。
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先生の白い嘘