5.0
皆それぞれ一生懸命生きている!
生きるってこういうことだよなと感じさせられた作品でした。
もちろん漫画なので、ぶっ飛んでいるシチュエーションもありますが。
最初の方を読んだイメージでは、幼少期から虐げられてきたお嬢様が、様々な出会いや経験を経て、『強く逞しい姫』に成長していく物語なのかなと思いましたが、それだけではなかった!!
それぞれのキャラクターが愛おしすぎます。
皆、悩みや葛藤を抱きながらも、自分を奮い立たせて生きている。
大切な人や物を守りたい、誰かに好いてもらいたい、強い自分でありたい、自由でありたいなど、それぞれの願望がどれも簡単に叶うものではなく、何かを犠牲にしなければならない、そんな状況で目の前に立ちはだかる1つ1つの課題に向き合うキャラクターたち。
一人として根っからの悪者はいない。
皆幸せになればなれれば良いのに!!と何度思ったかわかりません。
そして、個人的には主人公はロキだったなと。
誰にも言えぬ生い立ちを背負い、それでも唯一家族(正確に言えばセナン王も血の繋がりはあるということになるが、心の繋がりの意味で)でありそれ以上の感情までも抱いてしまったナカバをあらゆる場面で守っていく。
全てが上手くいく手は見いだせなくても、刻のアルカナの能力を駆使して、出来うる最善の選択をしていく。
例えそれがナカバやその大切な人たちを傷つけたとしても。
家族4人で幸せだった頃の思い出を刻のアルカナで振り返りながら自分の虚しさを耐え忍んできたロキ。
ナカバの成長や笑顔に救われたこともあったのかな?
最後は一匹狼ではなく、仲間や愛しい人たちに見送られる形で逝って欲しかったなと涙が出ました。
『ロキ、あなたのお陰でナカバはシーザーと家族を築けたよ!今度はロキが幸せになってね!』
と言葉を贈りたい!!!
大好きな作品の1つになりました!
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黎明のアルカナ