4.0
くみちゃん編の諏訪内はクズ男の極北
レビュータイトルが全てですね(笑
作品は基本女性視点なのでくみちゃんの愛情の強さが強調されてごまかされてる感があるけど、諏訪内の視点で考えるとくみちゃんを可愛いとは思っていても本当に愛している訳では無いんだよ。妻と娘が一番大事でくみちゃんを選ぶことはあり得ず、彼女を傷つけることが分かりきっているのに処女を奪ったのは、結局は自分の愛欲と性欲を彼女にぶつけただけ。
本当に愛していたのならくみちゃんの意志を抑えてでもプラトニックな関係を維持しようとするよ。40代男性ならそれが当たり前の判断。
そもそも40代既婚者が25歳女性にキスしてアプローチする辺りからどうしようもないクズなんだがね。
作劇上、二人の不倫を共犯的関係にするために帰ろうとする諏訪内をくみちゃんが引き止めて不倫した流れになってるけど、そこは既婚者と独身者、男と処女の差がある訳で、諏訪内のクズっぷりはちょっと吐き気すら覚える。主婦向けマンガなら100%最後に地獄を見るキャラ。
まあこれは応報的感情になるのだけど、諏訪内は家族を裏切り16歳下の処女を結果的に弄んでおきながら、結局は何の罰も受けてないのがストーリー的にとても不愉快。せめて奥さんに知られて冷めきった夫婦・家族生活をずっと送らなければならないようになってほしかった。
何だよ、最後の「悲しいけど本当に好きだったよ」感は。くみちゃんはそれでいいけど諏訪内が感じていいものではない。
男から見ると諏訪内は行動がクズなのに心情をきれいに描き過ぎてる。男性キャラとしてはどうしても嘘くささを感じてしまう。
あと男にとっては、恋人の過去の恋愛について、過去の彼氏が身体目当てだったり関係が不倫で捨てられただったりすると、自分の大事な人が粗雑に扱われていた訳でとても不愉快なんだ。
くみちゃんは「はじめて愛したひと」として哀しくも良い思い出にしているけど、将来現れるであろう彼女を真剣に愛する男性にとってはくみちゃんの過去はとても辛い話になる。
くみちゃんが真の想い人に出会ったとき、自らの過去が彼を傷つけかねないことをくみちゃんも少しは考えてほしいななどと思ったり。
つらつらと感情の赴くまま書いたけど要するに
「諏訪内は地獄に落ちろ」
まあ男性描写に不満はあるが、アラフィフ男の感情をこうも揺さぶる作品を描けるのはさすが谷川先生というほかありません。
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はじめてのひと