4.0
これがホントのハッピーエンドだったんだ
すごくすごく辛いなあ。この漫画は心情があまり描かれてないから理解するのに苦労する。だから読後の圧倒的に虚無感には感動せずにはいられない。作者の不安定さこそ強いメッセージ性とともに強烈な理不尽と一重に握り潰される願いの虚しさが胸の奥に刺さって吐きそうでした。やはりSFやファンタジー系統はどの作者も命という表題へと持って行く。私たちの命は軽い、希望なんて夢の中でしか掴めない、僕たちは存在しようが破滅しようが他の種、ひいては身の回りの他人ですら関係がない話なんだ。だからこそかけがえのない友人や、替えのきかない強い憧憬を持っていてほしい、いや、そういったものに縋らないと生きていけない、伸ばされた手を握ることすらままならなくなる
といった筆者の一種宗教的な雰囲気すら感じ取れました。多分皆読んでからこのレビュー見に来てるんだよね。不安や窮屈な思いにかられているはず。大丈夫、きっと世界は美しいはずだから。だって最終回で新たな物語が始まっている。必ずしも願いをすべて叶えるのは厳しいっていう現在とこれから何が起こるかわからないはずの未来で彩られているはずだから。
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なるたる