⋯なんというか。。。
皇帝陛下の服装が貧弱です。
小説の中とはいえ時代背景はしっかりしていないのでしょうか?
普段着と礼装の区別が無いし、護衛も付いていない。
皇帝は、くつろいでいる時は誰よりもラフな格好をするものであり、護衛は最低でも4人必要(護衛をつけられるからラフな格好ができる)。
宮廷内とはいえ、いつ命が狙われるかもしれない立場なので、前に2人、背後に2人。
政務をとる時も大臣の前ならラフな格好で許されるのは皇帝ただ一人。臣下は皇帝に失礼があってはならないので、準礼装が標準。
軟禁状態の他国の王子の世話を皇女がする設定にも無理がありすぎ。
侍女で充分だし、侍女の付き添いも無く軟禁王子の部屋に二人きりとか⋯⋯。
こんなの一瞬でもやった段階でアウト。
貞操を疑われて皇女も軟禁されてしまうレベルの罪。そのような状況にした侍女たちも全員ただではすまされません。
あと⋯王子の服装。。。
あのズボンにベルトは⋯ひょっとして『金属ジッパー付き』?
ジッパーはかなり最近の技術。
ズボンの前合わせがどうであったのかは時代によって多少異なるので、ファンタジーを描く人はきちんと勉強した方がよろしいかと思われます。
それと、このような世界観の場合、権威ある存在は高級な布をたっぷり使った服装こそが『豪華』であり、『美しい』とされるものです。
その点からすると皇帝の服も、もっとたっぷり布を使って作るのが正解。
『我が国はこんなに豊かなんだぞ』というのを他国に知らしめるためにも、正装では刺繍の入ったゴージャスな袖たっぷりの上着と、高級な革製のブーツ。床にたっぷり拡がるローブが必要。
また弓を使う時は、袖口から肩まで覆う防具は必須。
普通の服で弓を打ったら、矢羽根が袖口に引っかかって矢は飛んで行きません。
さらに言えば、皇帝と王子が矢場で競技をしている時に、すぐ隣で部下が練習なんて絶対に有り得ない。
矢が飛んでいく、いかない以前に臣下としてあるまじき行為。
そもそも皇帝の矢場は別のところに用意されているはず。
軍事に力を入れている帝国なら、尚更のこと。
皇帝の力量を下位の者たちに易々と見せるなど、あってはならないのに。
あと、軟禁されている他国の王子の看病を、お気に入りの妹に許すとか言語道断。
感染して皇女が重症化したら、どうするのでしょうね⋯。
色々、矛盾だらけ。
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お兄様を誘惑するつもりだったのに!
034話
お兄様を誘惑するつもりだったのに!(34)