1.0
主人公に都合がよすぎる!
わからない。どうしても。田之倉がなぜ花笑と付き合いたいと思ったのか。
彼女が酔っぱらったことで素のよさが出て、彼女のかわいさや彼女といる楽しさを知ったとしても、これまでの態度もあるしたった数時間で彼女に恋愛感情がわくには無理がないか?納得できるだけの描かれ方になっていない。
百歩譲って朝尾なら分かるのだ。
たくさんの女達をみてきた彼が、男慣れしていない花笑が若い男と付き合うことになって、見た目から変え一生懸命頑張っているのをみて興味がわく。危なっかしさから、ほおってもおけない。彼に近づいくる女達とは違い、花笑は彼に媚びることがなく年相応の常識もあり意見も求められる。あくまでも普通の女で料理もでき家庭的な面がある彼女は、そろそろ独りに心が疲れた彼にはぴったりだ。
田之倉はどうだろう。
興味のない女にはあれだけ冷たく、彼の友人いわく〝毒を吐く〞彼がたとえ恋人の年齢に拘りがなく一回りも上の女でよいとしても、未熟さが目立つ(年の差からくる負い目と男性と付き合ったことがなかったゆえの経験のなさによるものが多いが)花笑と付き合い続けているのが不思議でならない。結婚の提案は田之倉からしているとはいえ、彼の将来性より自分の幸せを優先し結婚に浮かれる花笑にそれほどの魅力があるとも思えない。
花笑の良さも描かれてはいくが、どうも欠点が目立ちまだ若い田之倉が彼女を好きでい続けられることに納得がいかなかった。
この作品は主人公にとても都合のよいストーリーだった。
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きょうは会社休みます。