3.0
好き嫌いが別れる作品
原作を読んでの感想も含むので、ネタバレが嫌な方は回れ右でお願いいたします。
注意…長文になります。
屑に復讐してざまぁ!みたいなスカッとするような作品ではありません。
最後のほうまで陰鬱な雰囲気の作品ですが、一応ハッピーエンドです。
なろうで最終話まで読みましたが、その後更新されていないのでイリア以外の各々が何を思っていたのか多くは謎のままです。
主人公イリアのマイナス思考はずっと続いていきますが、最終的にはカラスと再会し愛されることを知ってイリアなりの幸せを掴めるので安心しました。
ソレイルについては正直、理解不能です。イリアを大切に思ってるなら何故もっと優しくしなかったのか。シルビアに惹かれていたとしてもイリアが婚約者なのに。家族だから2人きりになっても大丈夫なんて貴族としての責任が無さすぎる。学院では特に。
シルビアは無垢で無知で、バカではないけど悪女でもない。姉を無意識に傷付けていますがとても大切に思っています。ソレイルへの気持ちがなんなのか最初は分かっていなかったのかな。ただそれ故に一番、たちが悪い。
屑すぎる父親が一番の元凶です。母親には悪いけど、そんなに元王女を愛していたなら家督を棄てて平民になり元王女と暮らせば良かったのに。
救いだったのは親友と言っても過言ではないマリアンヌとカラスの存在。
両親や婚約者に愛されたいという思いが強すぎて、他にとても愛してくれる人が居ることに気づけなかったイリアは盲目的で視野や自分の世界が狭かったのでしょう。
幼い頃からそうなるような環境に居たなら自分自身で変えるのは難しい。
カラスのように痛いことをズバズバ言って、でも側に居てくれて、時に強引に連れ出してくれるような存在が必要だったのかなと思います。
カラスと出会ってからのイリアは少しずつ行動を変えていきましたしね。
ずっとイリアが後ろ向きでうじうじと暗いままですので、かなり好き嫌いがはっきり別れる主人公であり作品かなと思います。
- 0
婚約者は、私の妹に恋をする