5.0
転生物に飽きてる貴方へ
この物語、相当作り込まれています。
ただの後悔男のお話ではありません。美しい王女様は何処までも王女で高潔さと責任をずっと持ち続けています。
たとえ、首を切られそうになろうが嫌味を言われようが必ず国へ帰る。自分を必要だと言ってくれる人たちの所へという気持ちが根底にあり、揺るぎません。
一方のレゼットは竜と人間の子どもなので感情表現があまり得意ではありません。まだ学んでいる途中なのです。
なので、規律を守る事に信念を置いており、軍人なので今まではそれで良かったのでしょう。
ですが王女様に一目惚れしてから彼の価値観はひっくり返ってしまいます。
もう、王女ファースト。そんな王女が生き残る為とはいえ自分だけが頼りだ、一緒にいてくれとせがむものだからもう大変です。
プロローグ通り王女様は彼から逃げてしまいますが、はっきり言って彼は他の作品のやらかし男のような致命的なことはしていないと思います。(勿論失言はありましたが…)
でもそれも彼の生まれ故……。ひたすら王女様をたいせつにして敬っていました。
王女様が去ってしまったのは、王女であったからです。愛の為に国を捨てることは出来ない所が、王女様の魅力を高めています。
この先が知りたくて小説を一気見しました。
間違いなく名作だと思います。
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これはあくまで契約結婚