2.0
ヒロインの結婚後くらいまで読みました
出だしは悪役令嬢が毅然とした態度で断罪イベントに臨む勧善懲悪で、転生物にはありがちな展開ですが、読者がそれを求めて読みにくるという意味では良かったと思います
ただ、
礼儀に厳しいはずのヒロインがまだ婚約もしていない男性と平気でイチャつく(設定的にはもっと異性や目上の人間との距離をとるのが普通の時代なのでは?だから当て馬アカリが不躾扱いされたわけではなかったの?)
婚約破棄されたばかりなのに「ゲーム内で興味を持っていたから」だけの理由でヒーローに速攻とんでもなくときめき、すんなりと恋愛に発展(窮地を救ってもらったから、というならそちらの心理描写をもっとクローズアップして欲しかった。ヒロインが婚約者に裏切られ断罪されたことに傷付いた、絶望した描写があまりに無さすぎて、ヒーローによる救済がそう大層なことに見えない)
周囲から愛されまくり、善人にだけ囲まれており、ヒーローがヒロインに惚れた理由も「可愛いから」だけ(木陰で本を読みながらくるくると表情が変わる、という魅力は悪役令嬢ではなく当て馬ヒロイン的な可愛さでは?)
当て馬アカリが急に友好的になったのはなぜ?(アカリの性格がこざっぱりしているだけでヒロインは何の努力もしていないよね?そしてヒロインを物理的に襲って怪我までさせたのにお咎めほぼ無しで接触を平気で繰り返すとは……それでいいのか警備体制)
森の妖精やその王がヒロインに惹かれた理由も分からない(せめてヒロインの手で妖精を救う描写などがあれば納得出来たかも?お菓子作るだけでいいのか?)
物語を通してヒロインに大した敵がおらず、一人勝手に不安になっては走って逃げ、毎度周りの人が助けてくれる展開の繰り返し。
結婚後もお菓子作りとお茶会、夜会という名の公務?だけしか仕事しないの?王子様と国を守りたい支えたいと言ってたのに?
甘々なのはいいんですが、ここまで周りから愛される確固たる理由付けがなければただのご都合主義で、感情移入しにくいです
厳かな公の場である結婚式でも来賓無視でイチャイチャ
子供の頃から厳しいはずの嫁入り修行をこなしてきたという、令嬢の矜恃はどこに行ったのでしょう?
心優しく無邪気で表情豊かな愛され体質、特技はお菓子作りです!ってそれは悪役令嬢ではない気がします
普通に正統派ヒロインとして描いて良かったのでは……?
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悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される