2.0
面白い、けど‥‥読後感がイマイチ。
他にもおっしゃっている方がいますが、面白いのだけどすっきりしない箇所が多々。
安吾も最後までほぼ救いがないですし、要に至っては全く救いがありません。
全くの悪人なら悪人でそれで良いのですが、描かれ方として、この人たちはそうではないはず。
ならなぜ描かないのでしょう。
素人考えですが、どうも作者さんの思い入れのある人物とそうでない人物、書きたいエピソードとそうでない箇所で描かれ方、それぞれに割くページ数や描き方などでかなり差があるように思います。
それとも大人の事情?でそこは削られてしまったのでしょうか?
いずれにせよ、これは作者さんというよりも、編集さんなど裏方さんの力量のような気がしますがどうなのでしょう。
牡丹さんが子どもを亡くした過去、お蘭さんが元々過去でどんな人物でどんな仕事ぶりであのようなスキルを手に入れたのか、花とめーちゃんの幼少期にどんなエピソードがあって、花にとってめーちゃんとはどんな人物だったのか(表面的なことではなく)、ひばりと蛍は過去にどういったことがあってひばりは蛍をライバル視するのか‥‥その他言い出すとキリがありませんが、そのほとんどが軽ーくしか触れられず、読者の想像力に頼りすぎなように思います。
余韻として読者の想像力に任せたほうが良いところもあるとは思いますが、個人的に↑に挙げたような部分は結構大事な伏線だと思っており、また中盤や終盤で語られるんだと思っていたら最後まで語られずに終わったので少々拍子抜けしました(せめて外伝に描いてほしかった)。
で、先にも申し上げましたが、こうやって読者が読み終わって気付くことは、やはり作者が自ら気付きにくいものだと思います。
そこに気付くのは編集さんをはじめ裏方さんの力だと思うのですが、この作者さんが凄く気難しくてワンマンなのか、ただ単に裏方さんに力がないのか、裏方さんまでも作者さんのファンとして物語に没入してしまい全体を俯瞰出来ていないのか。
花と嵐のいちゃいちゃエピソードはちょこちょこ挟むのに物語として重要な部分が語られないのは悪い意味で「少女漫画だな〜」という印象です。
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7SEEDS