【この回のあらすじ】
スミレ、警察署で「恵介を助けて」と訴える。
恵介は実に可哀想な人であった。
同じ頃、地下道で、鎌を振りかぶって阿川妻子に襲いかかる「あの人」。
恵介は、とどめようとタックルでしがみつきながら、昔を思い出す。
子供の頃、初めて「あの人」に紹介された時のこと。
地下には、神社の宮司も待っていた。
祭りの後でおとなしい「あの人」を、宮司は「村の神」と扱い、銀は「これのおかげで救われた」と言う。
が、「あの人」は銀を見て、嬉しそうに「かあちゃん」と呼びかけた。
「あの人」は恵介洋介の父であり、銀の息子だった!
現代に戻り、
恵介、「あの人」を止めようとこめかみを殴る。
「あの人」の注意が恵介に向き、鎌を恵介に振りかぶる。
ましろ、とっさにその腕にしがみつき、すぐ振り払われるが、鎌は軌道をそれて恵介の帽子をかする。
「あの人」、ましろを抱えて走り出そうとする。
阿川嫁、覚醒。ましろを救うべく、岩で「あの人」の頭を乱打。
その母親らしい必死の姿は「あの人」に70年前を思い出させた。座敷牢の自分に襲いかかる長兄「金蔵?」と、自分に覆いかぶさって守ろうとする若い母だった銀。「あの人」は思わず「かあちゃん」と言いかける。
20年ほど前の地下牢にて、「かあちゃん」と呼びかけられた銀もまた激しく苦悩していたのを恵介は覚えていた。
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ガンニバル
096話
78話