3.0
亡くなってもなお
気になっていた作品です、100話無料で読ませていただきました。
面白いのですが、「シ役所とは?」という疑問と、1話1話のクオリティの違いに戸惑い、それぞれ星を1つずつマイナスにしました。
設定としては面白いです、亡くなっても役所で手続きをしてあの世へ行く。
でもそんな設定ありきで書き始め、深く細かいことは考えずに連載を始めてしまった印象を受けます。
そもそも職員であるシ刑囚もヒトが裁いてそうなったのであって、その裁いたヒトだってたまたま勉強ができて裁判官になっただけで聖人君子な訳ではなく、なのに期限を設けることもなくずっとあの世とこの世の狭間で延々と働くなんておかしくね?と思ってしまいました。メインで出てくる職員は皆(例外あるけど)快楽的に罪をしたわけではなく、相応の理由があったと私は思いましたので、せめて職員はランダムに選ばれたらすっきりしたなとは個人的感想。
つかシ役所の存在の意味すら私には不明で。死んでしまったことを確認するための作業なのか?あるいは現世に残した思いを消化(昇華)するための作業、時間なのか……と思ったけど、そんなこともないようで。ただ書類を書くだけ?
そもそもこのシステムを作ったのは誰?なんてことから入ると、ストーリーに素直に入り込めていない冷めた自分もいたりします。
1話目はイジメを苦に自殺した子が、すぐにやってきたいじめっ子とシ役所で会って、結局そのいじめっ子はクズだったので『冥途の途』に落ちるというざまぁ展開だったので、全体的にそういう『スカイハイ』的なお話かと思ったんですが、以後は割と尻切れトンボに感じる話もあり、話ごとに作家が違うのかと思うほどクオリティが違うと感じました。何が言いたいんだろうと思う話は多いです……女子高生がスマホに気を取られて亡くなる回とか、イタイ女子大学生が「事故じゃない」とブチ切れてシ役所内をウロウロする展開は、そんなことが許されるほど緩い制度&役所なのかと思ったし意味なくキスして成仏していくし(やりたい放題かい)。
話が進むにつれシ刑囚たちの生前も判ってきますが、それが作者の描きたいことだったのでしょう。だったら他の話要らなね?くらいに思うほど、しょうもない回もあります。
自分がシ役所に行ったら……ちょっと嫌かな、シんでもなお手書きの書類書かされるとか(;'∀')
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死役所