4.0
おもしろい
封建時代のヨーロッパが舞台だと思いますが、当時の貴族女性の結婚は生まれ育った家や両親の打算のために相手が選ばれていたのが当たり前でした。そもそも良家の子女は親に逆らってはならず、彼女たちの自由は結婚してから手に入るため、年頃になれば結婚を望むものでした。とはいえ、結婚相手は親が選ぶし、必ずしも自分が望むような自由も得られるかは不透明だったはずです。物語の主人公ビアンカは、そんなありふれた女性の一人で、最初は間違いなく人生に失敗した令嬢でした。
失敗した原因は、彼女が何も知らなかったこと。では、少なくとも自分の失敗が何であったかを悟った上でなら、人生を良い方向に向けることができるのか…?
人生を変えるということは、また新たな未知との出会いでもあり、その行動や決断の一つ一つが成功だったかは結果が出るまで判りません。
なので、必ずしも成功するとは限りません。だからまた、結果が同じになる恐れもあるのです。
主人公のビアンカの行動の一つ一つが、とても新鮮で愛らしい。また、夫のザカリーも真面目な好青年。
二人の距離が微妙で、読んでいて焦らされます。でも楽しい。
これからも毎週楽しみに読んでいきたいと思います。
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結婚商売