5.0
最終的にとても面白かった
主人公は、偏見かも知れないがとても当時の物書きらしい生き様である。
序盤は完全にこの上なくクズな色男だ。
愛されずとも尽くそうとしてくれる出来た妻を貰い、女と才能に天狗となる。
読み進める内に結局登場人物の殆どが満たされない、歪んだ愛にもがき苦しんでいる哀れで人間臭い人達ばかりだった。
端からみれば不幸で可哀想な生き方に思える人もいるだろう。
だが幸せとは型にはまるものではない。
人それぞれの形があるのではないだろうか?
選択が最善だったかはわからない。
それでも物語の最後はそれぞれの幸せを見つけられた様に思う。
- 8
大正諸恋ノスタルジー~文豪と女たちの恋煩い~