4.0
愛とは
広告を見て、タイトルと絵に惹かれました。
自己への愛、他者に求める愛、他者への愛の表現が心底上手くて自然で面白いです。
歪み淀んだ愛も美しい愛も求めたけど得られなかった愛も描かれ、それも連鎖とパズルが面白いように組み合わされていて一気に読んでしまいました。
誰しもが完璧ではない、美しくない(見た目や物語の美醜ではなく、時には現実は厳しい)ものもあり、人間と人間の不完全さ故の愛おしさを感じられます。周りの人に勧めたくなるほど、とても好きな作品です。
最近私自身が愛ってなんだろうなと考えることがありました。理想と、性愛と、自己愛と、他者への愛と…。
これらってお互いの認識がずれると大事故になるし、だけど人や相手によっては素直にさらけ出しにくいこともあるし、愛ってとても面倒くさいものなんですよね。
他作品を例に出して恐縮ですが、『からくりサーカス』のフェイスレスの愛も思い出しました。
他者にどれだけ愛を捧げても、その相手から必ずしも求めるものが返ってくるわけではない。
そんな当たり前のことなのに、わからなくしてしまう。愛は人を狂わせてしまうのだと改めて感じました。
だけど未麗と光靖と花呼のような、清水と守屋のような、相手に寄り添う愛情はきっとあるし、そう願いたい。そんな自信と勇気を貰えました。
今後のストーリーも楽しみにしています。
最終話まで読んだらまた再度レビューしたいと思います。
この作品の全キャラが好きなので、掘り下げ話や話の最後のある日のシーンが描かれていてとても嬉しいです!
これからも応援しています。
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死ぬときはまばゆく