5.0
懐かしの…?
この作品、もうそのカテゴリーに入ってしまうんですね。
でも、今読んでも全く懐かしのではなく、色褪せず面白い。
ゆりが綺麗になっていく速度はゆっくりだけれど、確実に心の成長を伴って育っていく。
花屋敷家の姉兄弟、そしてばあや。
複雑な人間関係がより合わされて絆を結んでいく。
母親のかたくなな心も、ほどけていく。
何十年でも読み継がれて欲しい、家族、恋、情。
この作品を読んだ後は、凪いだ海のように綺麗なものだけが残る景色を見ているような気持ちになる。
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薔薇のために