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短い間によし野のおかあさん、猪郷先生という2人の大きな後ろ楯をなくした明日香だったが、腐る事なくお稽古場に通い続け、芸を磨く事を忘れなかった。そこへ久しぶりにお座敷がかかり行ってみると歌舞伎の左近だった。左近は暫く会わないうちに歌舞伎以外のメディアにも取り組んだりして本業である歌舞伎を広めて行く為精力的に働いていた。明日香は負けいられないと自分に渇をいれる。
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短い間によし野のおかあさん、猪郷先生という2人の大きな後ろ楯をなくした明日香だったが、腐る事なくお稽古場に通い続け、芸を磨く事を忘れなかった。そこへ久しぶりにお座敷がかかり行ってみると歌舞伎の左近だった。左近は暫く会わないうちに歌舞伎以外のメディアにも取り組んだりして本業である歌舞伎を広めて行く為精力的に働いていた。明日香は負けいられないと自分に渇をいれる。
自前になった明日香は今後ライバルになる先斗町の三千歳の堂々とした態度に敵ながらアッパレと感じ、自宅でも舞の稽古に精を出す。愛はない謙一と梨奈だが、梨奈はどうにかして謙一を総理大臣にしたいと模索する。そして謙一から謙司に芸妓の彼女が出来たと聞かされ、相手は明日香だと思い込み憤慨する。また梨奈は黙ってはいないだろう。
明日香は三千歳を見習ってゴルフを始めた。祇園甲部に来れなくなった歌舞伎の吾妻は先斗町の三千歳に入れ揚げていた。三千歳は吾妻の事など好きでもないが吾妻のバックグラウンドを利用出きればと考える。そしてまた明日香のまわりに勘違いしたままの梨奈が現れる。
萌ちゃんがわかっているとは言っているけど、暴走し出している。心配だ。
蟷螂会によって猪郷先生は葬られてしまったらしい、しかし腹立つは蟷螂会!このまま闇に葬られずに、なんとか蟷螂会に罰が当たればいいのだが。明日香も短い期間によし野のおかあさんと猪郷先生、明日香にとって大事な後ろ楯を失うことになり可哀想だ。
よし野の雅子おかあさんが亡くなりしめやかに葬儀が執り行われた。生前雅子おかあさんと交流があった猪郷も東京からかけつける。そしてそれを聞き付けた岐阜の蟷螂会が猪郷に復讐しようとよからぬ事をしかけてきた。
自分に自信のない三十路の女性が、仕事先のバイトの大学生とちょっと親しくなり、髪を褒めてもらい地味な髪型を変えてみたりする。そして自分の前から居なくなるのがわかっても、別れの日勇気を出せずに後を追えない。世の中いざという時勇気を出せる人ばかりではない。三十路の女性にまたいい出会いがあるといい。
猪郷は明日香と一夜をともにし、水揚げと襟かえの儀式代として多額の小切手を置いき、今後自分を明日香の後見人だと思ってもらって構わないといい残し、祇園を後にする。複雑な気持ちだが、これで襟かえの儀式も無事行なえるという屋形のおかあさん、房子ねえさんに、明日香は実は猪郷には抱かれていない、女になる初めては大事にしろとと猪郷に言われたと本当の事を告げる。猪郷さんらしいとおかあさんは頷き、そして猪郷が十分な金額をのこしてくれたので、芸妓のとして自前になれると告げられるが、明日香はまだおかあさんから学ぶことがあるからと自前の話を断りよし野でお世話になりたいと伝えるとおかあさん、房子ねえさんも嬉しそうだった。そして明日香は康平をドライブに誘う。
祇園では明日香が水揚げの儀式を行ったという噂でもちきりになり、明日香がお座敷にあがる回数も増えた。美佳は明日香に白旗をあげ、自分は祇園の女帝になるのは諦めたと明日香に伝える。謙司は旦那を持つ様な芸妓は自分には相応しくないと明日香を諦め美佳と一緒にいたいと美佳に告げ、美佳も最初は明日香への対抗心から謙司に近づいたが今は謙司と一緒になることが夢になったと明日香には告げる。しかし、それはそれで謙司のは母、梨奈が知ったら黙っているのだろうか。
明日香は康平と1泊でドライブ旅行にでかける。旅館で明日香は康平に自分はまだ処女であると告げ、康平に抱いて欲しいとお願いし、康平もそれに応える。
女帝花舞
135話
第15巻 第4話 忍苦-1