5.0
モノローグで説明しない描写
軽い気持ちで試し読みしたのですが、読みすすめていくと子どもたちのさまざまな環境や思い、子どもたちと接する大人の苦悩や、背景がとても鮮明に描かれている作品で、ぜひご一読いただきたい作品です。
特に、私は「ほとんどモノローグがない」ことが印象的でした。
病名についての注釈等はありますが、子どもの環境や、病状、障害のことなど、ほぼすべて登場人物の「話し言葉」で書かれていて、「説明っぽさ」がないので頭にすんなり入ってきました。そのことで、より登場人物に感情移入しやすく、一つ一つのエピソードも4~6話で完結されることが多く、読みやすいです。
恥ずかしながら、子どもたちの生活環境については無知でしたので、実際問題はもっと異なる場合もあるのでしょうが、この作品に触れることで、こういった事情がある可能性を知ることができて、とても勉強になりました。
- 1
リエゾン ーこどものこころ診療所ー